広報くまとり 令和5年10月号第869号 2,3ページ ☆特集 あなたの家の冷蔵庫にも「手付かず食品」が眠っていませんか? ■食品ロスって? 食品ロスとは、本来食べられるのに廃棄されてしまう食品のことです。 日本の「食品ロス」の量は年間523万トン(令和3年度推計より)。 日本人1人あたりの食品ロス量は1年で約42sであり、これは毎日お茶碗1杯分のご飯が廃棄されている量にあたります。 現在、地球上には約79億人(2021年現在)が生活をしていますが、途上国を中心に8億人以上(約10人に1人)が充分な量の食べ物を口にできず、栄養不足で苦しんでいます。 しかし、飢餓に苦しむ人たちへの世界中からの食糧支援量は年間約440万トン(2021年実績)。 世界が支援している量より、日本国内で廃棄している量の方が多い現状です。 ■食品ロスと環境問題 食品ロスが発生するまでに、生産や加工、輸送などすべての過程でエネルギーが使用され、二酸化炭素が発生しています。 また、食品には水分が多く含まれているため、焼却するには紙ゴミなどよりも多くの資源やエネルギーが必要となり、多くの二酸化炭素を排出することになります。 つまり、食品ロスは生き物の命や生産者の苦労だけでなく、食卓に並ぶまでの過程や廃棄の際に必要な資源やエネルギーまでも無駄にし、結果的に環境に悪影響を与えてしまうのです。 二酸化炭素は地球温暖化を進める温室効果ガスのひとつです。 昨今の異常気象は、地球温暖化により海が広がり、雲のでき方や風の吹き方が変わることで起きていると言われています。 このような状況から、2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。 ■カーボンニュートラルの実現 「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素の排出をゼロにする取り組みではなく、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」から、光合成に使われる「吸収量」(植林、森林管理による)を差し引いて、プラスマイナスゼロにする取り組みのことです。 規模の大きな話のように見えますが「必要な分だけ買う」「食べ残さない」など、私たちのちょっとした心がけも、カーボンニュートラルなのです。 ■実際に熊取町の燃やすごみ約100世帯分から見つかった手付かず食品(31,900円分)の写真 (注釈)令和3年2月に環境省による調査を実施した際の写真です。 ■熊取町の食品ロスは主に「食べ残し」と「手付かず食品」です 廃棄割合 食べ残し 7.2%、100%手付かず 15.4%、50%以上残存 5.2%、50%未満残存 3.9%、調理くず 58.3% ■一人一人の「もったいない」が地球を守る 熊取町では、毎週月曜日は食べマンデー!をキャッチコピーとしています。 一人一人の「まあいいか」が食品をごみにしてしまう一方で、一人一人の「もったいない」がごみの焼却量を減らし、地球を守ることにつながります。 小さな行動の積み重ねが大きな力となり、未来を変えることに。 週に1度、ご家庭で食品ロスについて考えてみませんか。 以上で2,3ページは終わりです。