財政関係用語

国や府の基準に基づいて交付されたり、割り当てられたりする収入。地方譲与税、地方交付税、国庫支出金、府支出金、地方債などがあります。

地方公共団体の行政運営の基本となる経費を計上した会計で、特別会計及び公営企業会計を除くすべての経理を行う会計です。

会計は単一で経理するのが原則ですが、行政活動は広範で多岐にわたるため、単一で経理すると複雑で解り難くなるため、複数の会計を設置することで明確にしています。

使いみちが特定されず、地方公共団体が自由に使用することができる財源です。その主なものは町税、地方譲与税、地方交付税などです。

地方債を借入を許可された期間の範囲内で、一度全額返済し再度同額借入を行う時に発行する地方債です。このため、借換債を発行した年度では地方債（歳入）と公債費（歳出）が同額計上され、それぞれを見ると通常より増加した形となります。

特定目的のために財産を維持し、資金を積み立てまたは定額の資金を運用するために設けられる資金または財産をいいます。

普通交付税の算定基礎となるもので、各地方公共団体が標準的な水準で行政を行うための需用額を算定したものをいいます。

普通交付税の算定基礎となるもので、各地方公共団体の財政力を合理的に測定するために標準的な状態で徴収が見込まれる税収入等を一定の方法により算出したものをいいます。

地方公共団体の歳出のうち、その支出が義務づけられ、任意に削減できない極めて硬直性が強い経費のことをいいます。人件費、扶助費、公債費からなっています。この経費の占める割合が大きいほど、経常的経費の増大傾向が強く、財政構造の悪化につながりやすいものです。

繰越とは予算の会計年度独立の例外として、経費を翌年度以降において執行することをいいます。種類としては、継続費の逓次繰越、繰越明許費、事故繰越の3つがあります。

地方公共団体の財政構造の弾力性を判断するための指標です。地方税、普通交付税などを中心とする経常的に収入される一般財源（経常一般財源）が人件費、扶助費、公債費等の毎年経常的に支出される経費（経常経費）にどの程度充当されているかを示しています。一般的には、町村の場合70％程度が妥当とされており、この比率が高いほど、道路整備などの投資的事業や新しい施策を実施する余力がなくなることを意味します。

「歳入決算額」から「歳出決算額」を単純に差引いたものです。その年度に収入された現金と、支出された現金の差額を表しているに過ぎず、いわゆる「現金主義」の捉え方です。歳入決算額が歳出決算額を上回る場合は余剰を生じて形式収支上黒字決算となります。

地方公共団体の財政の健全化を表す指標で、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4指標があります。 各指標には、早期健全化基準及び財政再生基準が設定されており、基準を超過するとそれぞれ早期健全化団体、財政再生団体となり、国及び都道府県が当該地方公共団体の財政運営に関与することとなります。

熊取町には、地方公営企業法の適用を受ける「上水道事業」と「下水道事業」があります。 

地方公共団体の長の選挙時期等の関係から、政策的経費等の予算計上を避け、人件費等必要最小限の経費を計上した予算の通称。その後の政策的経費や新規事業費等を加える補正予算を「肉付け予算」といいます。

国庫負担金、府負担金、国庫補助金、府補助金、国庫委託金、府委託金に分類され、特定の事業に対し、国庫（府）からの地方公共団体に使途を指定して交付されます。

地方公共団体の財政力を示す指数で過去3ヵ年の平均値です。この指数が高いほど自主財源の割合が高く財政力の豊かな団体であるといえます。単年度の財政力指数が1を超える団体は普通交付税の不交付団体となります。

通常予算が年度開始前までに何らかの事由により成立しない場合等に調製する予算。暫定予算には、一定期間について最小限度必要とされる経費のみを計上することとなっています。

地方公共団体が、自主的に収入しうる財源です。地方税、分担金及び負担金、使用料、手数料、財産収入、寄附金などがこれにあたります。

標準財政規模に対する一般会計等の実質赤字額の割合。早期健全化基準は、財政規模により、11.25％～15％。財政再生基準は、20％。

地方交付税によって財政支援される元利償還金等を除いた標準財政規模に対する、実質的な公債費の割合。早期健全化基準は、25％。財政再生基準は、35％。

形式収支から、翌年度へ繰り越すべき財源を差引いた決算額です。地方公共団体の財政運営の健全性を判断するうえで重要なポイントのひとつとされています。

地方交付税によって財政支援される元利償還金等を除いた標準財政規模に対する、第3セクター等も含めた地方公共団体の将来負担額の割合。早期健全化基準は、350％。

歳出を経済的性質によって分類することです。具体的には、人件費、物件費、維持補修費、扶助費、補助費等、投資的経費、公債費、積立金、投資及び出資金、貸付金、繰出金、前年度繰上充用金などで、基本的には「報酬」や「需用費」の予算・決算の節を基準としています。経費の主なものの内容については下記のとおりです。

職員給、議員報酬、退職金など、職員の勤労の対価として支払われる経費

旅費、消耗品費、光熱水費、通信運搬費など、消費的な経費の総称

庁舎の補修費など、施設を維持補修するための経費

生活保護費、児童手当、就学援助など、住民の福祉のために支出される経費

道路、学校、庁舎など施設の整備、建設など施設等がストックとして将来に残るものに支出される経費

各団体に対する補助金、負担金などの経費

一般会計と特別会計などの会計間で当該会計から他会計に支出される経費

町が借入れた地方債（借金）の返済に要する経費

財源の地域間格差を調整するため、国から地方自治体に交付される一般財源です。国税のうち、所得税、法人税、酒税、消費税のそれぞれ一定割合及び地方法人税の全額が交付されます。地方交付税には一定の算式により交付される「普通交付税」と災害時等特別の財政事情に応じて交付される「特別交付税」があります。

地方公共団体が、財政上必要とする資金を外部から調達するために負担する債務で、その返済が一会計年度をこえて行われるものです。いわゆる地方公共団体の借金であり、地方債を起こすことを「起債」といいます。地方債の活用により、「財政負担の年度間調整」や「世代間の負担の公平」を図ることができる一方、無制限に地方債に依存することは、財政運営の健全性を保つ観点から好ましくないため、原則として公共施設等の建設事業の財源とする場合など特定の場合のみ発行することができます。

国や都道府県が徴収した税などの一部から市町村に配分されるもので、熊取町では、地方譲与税として、地方揮発油譲与税・自動車重量譲与税があります。また、交付金としては、利子割交付金・配当割交付金・株式等譲渡所得割交付金・法人事業税交付金・地方消費税交付金・ゴルフ場利用税交付金・環境性能割交付金・地方特例交付金・交通安全対策特別交付金があります。

地方公共団体が、国からの補助金等を受けることなく、独自の判断で実施する事業です。財政分析上は、こうした事業だけでなく、補助事業であっても基準を上回って実施した部分については地方単独事業として扱われるほか、市町村が都道府県の単独の補助を受けて実施する事業も含まれます。

一般財源に対し、その使途が特定されているものをいいます。国・府支出金、使用料及び手数料、分担金及び負担金、地方債などのうち、使途が指定されているものです。

特定の収入で特定の事業を行う場合など、一般会計の歳入・歳出と区分して経理する必要がある場合に、設置するものです。
熊取町には、現在、「国民健康保険事業」「後期高齢者医療」「介護保険」「墓地事業」の4つの特別会計があります。

貸借対照表の呼称で、一定の時点における財政状態を明らかにするために、資産、負債、資本（正味資産）を一覧表にした報告書をいいます。地方公共団体のバランスシートについては、総務省が作成の基準を示しています。

地方公共団体の一般財源における標準規模を示すもので、当該団体の標準的な税収額に、地方譲与税と普通交付税などを加えたものです。

各地方公共団体では、独自に特別会計を設置するなど、会計の範囲が異なります。そこで普通会計とは、全国的に比較を行う統計処理のために、一定のルールで作り上げる仮想の会計で、一般会計と一定の条件の下にある特別会計を合算し算出します。

一般的に、国から補助を受けて実施する普通建設事業、災害復旧事業及び失業対策事業を指します。国から直接又は都道府県を経由して交付されるものを含み、補助基準（単価、面積等）を上回る部分にかかる事業費は、地方単独事業として取り扱います。

歳出をその行政目的によって分類すること。具体的には、総務費、民生費、衛生費などに分類されます。予算・決算の款及び項の区分を基準としたものです。経費の主なものの内容については下記のとおりです。

全般的な管理事務、企画調整、戸籍、統計、税務、選挙などに要する経費

高齢者、障害者及び児童の福祉費用、総合保険センター運営などに要する経費

住民が健康で衛生的な生活環境を保持するために要する経費

道路、河川、公園、住宅などの整備や維持管理に要する経費

教育委員会、小・中学校、社会教育、総合体育館運営などに要する経費

町が借入れた地方債（借金）の返済に要する経費

ラスパイレス指数とは、地方公務員と国家公務員の給与水準を国家公務員の職員構成を基準として、職種ごとに学歴別、経験年数別に平均給料月額を比較し、国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給与水準を指数で示したもので、当該団体の給与制度・運用の実態を示す指標となっています。

地方公共団体の財政運営の健全性を測定するために、ある一定の尺度により地方公共団体の財政を類型化した結果、類型別に類似した団体をいいます。

標準財政規模に対する公営企業等も含めた実質赤字額の割合。早期健全化基準は、財政規模により、16.25％～20％。財政再生基準は、30％。