ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)研究の現状について

 本町に所在する京都大学複合原子力科学研究所(以下、京大複合研)で研究が進められている革新的がん治療法、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)については、平成24年秋から世界初となる、小型加速器を用いた悪性脳腫瘍(再発悪性神経膠腫)に対する治験、平成26年春には、放射線治療歴を有する切除不能な局所再発頭頸部がん、または、切除不能な局所進行頭頸部がん(非扁平上皮がん)に対する治験が実施されました。
 この度、頭頸部がんに関しては治験が終了し、令和2年6月1日から、大阪医科大学・関西BNCT共同医療センター、総合南東北病院・南東北BNCT研究センターの2つの医療機関において、小型加速器による「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」に対するBNCTの保険診療が開始されました。再発悪性脳腫瘍については、まだ治験段階ですが、近い将来診療可能となることが期待されています。
 医療機関において、小型加速器によるBNCTの診療が開始されたことを受けて、研究用原子炉(KUR)を使用してのBNCTの臨床研究の実施は終了することとなりました。BNCTの診療に関する医療機関へのお問い合わせは、下記リンク先の京大複合研ホームページをご参照ください。
 なお、医療機関におけるBNCTの普及、治療成績の向上には、適応症例の拡大、新規ホウ素薬剤の開発など、今後、さらなるBNCTの基礎的な研究が必要不可欠です。京大複合研では、引き続き、国内外の研究者と協力してKURを活用した基礎研究が、精力的に進められていきます。

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