体にやさしいがん治療・ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)

「ホウ素中性子と捕捉療法と熊取アトムサイエンスパーク構想」の文字と原子炉(チェレンコフ光)の内部写真

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)について

 熊取町に立地する京都大学複合原子力科学研究所では、昭和49年から研究用原子炉を用いて、革新的がん治療法、ホウ素中性子捕捉療法(以下、BNCT)の研究が進められており、世界有数の臨床研究の実績を有しています。

 BNCTは、がん細胞に特異的に取り込まれたホウ素(B:Boron)が中性子(N:Neutron)を捕捉(C:Capture)することにより引き起こされる核分裂反応を利用し、がん細胞を破壊する治療法(T:Therapy)です。中性子という放射線を使いますが、従来の放射線治療とは異なる特徴があるため、放射線治療、化学療法そして外科療法とは別の、新たな治療法として期待されています。

 熊取町としては、世界をリードする研究を行っている研究所の存在そのものが本町の財産であり、その活動を応援することが本町のブランド力を高め、地域の活性化につながるものと考えています。これは、他の自治体にはない本町の特性であり、まちの発展のため積極的にまちづくりや施策展開に活用してまいります。

熊取アトムサイエンスパーク構想とは

 京都大学原子炉実験所(現 京都大学複合原子力科学研究所)において蓄積されてきた原子力の学際的研究分野(医療・健康分野、物質科学分野、安全・防災分野)についての研究成果を地域社会や産業に還元する仕組みを構築し、あわせて原子力の平和的利用と国民の理解の促進に役立てることを目的とした構想です。

 関西国際空港の地元である大阪・熊取町に、産学官連携により、医療、産業、防災など国民生活に貢献する原子力科学の研究・教育・情報の拠点形成をめざしています。

「熊取アトムサイエンスパーク構想」の今後の推進に向けて(調査研究)

 本調査では、熊取アトムサイエンスパーク構想のこれまでの取組、及び熊取町の地域資源における課題を整理した上で、全国類似施設や大学における取組内容について事例研究を行い、ヒントとなるポイントを抽出しました。

 調査結果を踏まえて、今後、京都大学原子炉実験所(現 京都大学複合原子力科学研究所)がBNCTの世界的な研究拠点となり、先進医療にかかわる京都大学の重要な施設が町内に立地していることを住民がより身近に感じることができ、ひいては地域における健康長寿社会づくりと熊取町の新たなブランド形成を図るために、本町が期待するイメージを明確化しました。

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