(2014年2月)京都大学原子炉実験所、原子燃料工業熊取事業所及び住友電工ファインポリマーの加速器施設の安全性について

平成25年5月23日に、原子力開発機構の大強度陽子加速器施設(茨城県東海村)で、放射性物質の漏えい事故が発生しました。

 この事故は、一般的に安全とされている加速器に係るものであり、今般の外部への放射性物質漏えいを受け、緩い安全基準や事業者の甘い認識が問題視されているところです。町内にも京都大学原子炉実験所に8台、住友電工ファインポリマー株式会社に3台、原子燃料工業株式会社熊取事業所に1台の加速器があり、放射線障害防止法に基づき、原子力規制委員会の許可等を受けて設置されておりますので、その安全性について、つぎのとおりお知らせします。

 平成25年5月23日に放射性物質の漏えいがありました加速器(以下「漏えいの加速器」)は、最大加速電圧30,000メガエレクトロンボルト、最大出力約12,000キロワットの能力を備えた非常に大規模なものであるのに対し、例えば、京都大学原子炉実験所においてBNCTで使用する加速器については最大加速電圧30メガエレクトロンボルト、最大出力約33.3キロワット、また、FFAG加速器については最大加速電圧120メガエレクトロンボルト、最大出力約0.45ワットとなっており、数百分の1または数千万分の1にも満たない小さな規模となっています。

 このような中、本町内にある加速器につきましてはすべて、放射線を感知した場合に自動停止し、原因を取り除かなければ作動しないインターロック機能を備えていることを確認しております。とくに、京都大学原子炉実験所については、当該機能に加え、独立した換気設備や高性能フィルター等により建屋の気密性が確保されているため、施設外への汚染拡大のおそれはないものです。

 一方、管理・監視体制については、加速器を設置する事業者において、放射線障害防止法に基づき、放射線等の適正な取扱いに資するための放射線障害予防規程を備えるほか、定期検査等を実施しておりますが、とりわけ、本町においては、町内各事業者と本町の間で締結している地域安全協定に基づく「放射線安全管理の計画」の提出を義務付けているところです。

 今後とも当協定に基づき適切な指導・整備に努めてまいります。

 なお、原子力規制庁が当該事故後に行った調査結果(平成25年6月19日付 発表)において、京都大学原子炉実験所(BNCTで使用する加速器)について、その安全性が報告されています。

用語説明

「MeV」:(メガエレクトロンボルト)エネルギーの単位、基礎となる単位の10の6乗(=百万)

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